これはデザートです。大きなボールなどに、スポンジケーキ・フルーツ・カスタードを段々に重ねて、最後に生クリームで上を飾ります。アイスクリーム無しの、フルーツサンデーといった感じ。
カスタードと生クリームにはあまり砂糖は入ってないことが多いので、それほど甘くもなく、おうちでお食事会(子どものパーティなど)の時に最後のデザートの一つとしてよく出されます。
トライフルといえば、私には切っても切れない思い出が・・・。
数年前のクリスマスに、ある知り合いの家のパーティに呼ばれ、私たちは少しだけ顔を出すことにしました。着いたときにはすでに宴もたけなわで、ホストのショーンに勧められるまま、タコスなどを食べていました。
デザートタイムになり、立食形式だったため、それぞれが好きなものを自分たちで取って食べている中、気を使った彼が、
「トライフル食べる?」
と私たちにわざわざよそってくれました。
さてさて、といすを探して座り、一口食べてみると・・・
なんだかチーズの味がします。あぁ、トライフルはチーズ味もあるんだ、とトライフル経験の浅かった私は思い、うーん・・・と感慨深げにしていると、
「おいしい?」
とボブ男が聞くので
「チーズ味だよ、このトライフル」
と答えました。
「え、チーズ味のトライフルぅ???」
といぶかしげにボブ男が一口・・・
「いたんでるんだよ、これクリームが・・・」
がーーーーん・・・
トライフルを食べているのは私たちだけです。2人の頭の中には、マッハのスピードでいろんな考えが浮かびます。
こんなにたくさんの人の前で「デザート腐ってます」なんて言ったら、ショーンは大恥をかくことになるし、かといって勝手に台所にいって残りのトライフルをすてちゃうには周りに人が多すぎる。それに、食べるって自分で言っときながら一口だけで残したりすれば、気を悪くするだろうしー・・・うー・・・
いっそのことこれだけ我慢して食べてしまおうか・・・。
さぁ、どうする、どうする!
腐ったトライフルの入った器を2人で握り締め、ドヨ〜ン・・・と途方に暮れていると、なんと大勢の人の中でそれを目ざとく見つけてしまった人がいました。
ショーンのお母さんです。
「どうしたの?おいしくなかった?」
ああ、万事休す・・・
仕方なくボブ男が誰にもわからないように、こそっと耳元でそのことを伝えました。穏便解決への道です。
ところが!! 彼女はそれを聞くやいなや、
「ちょっと!! ショーン!! このトライフル腐ってるって!!」
と家中に響き渡る大声で叫び、あらまあ大変ちょっと試してみて、と周りの人に器をまわしはじめてしまったのです。
結局、私たちの努力と苦悩もむなしく、ショーンは大恥をかいて慌てふためき、指摘してしまった私たちも
「あー、黙って食っときゃよかった・・・」
と苦ーい思いをしたのでした。
もちろん今では笑い話ですが。